★痛風と尿路結石と当店の漢方薬との関係について
①痛風とは。
痛風と書いて、「つうふう」と読みます。その文字が示すように、少し空気(かぜ)が動いても痛みます。
運命の日は、ある日突然にやって来ます。足の親指の付け根の関節が、赤く腫れて、痛みはじめます。
ニュートンも、レオナルドダヴィンチも悩まされた痛風のはじまりですね。
痛風の痛みは、まるで、指を万力(まんりき)で、締め付けたように、激しく痛みます。これを痛風発作(つうふうほっさ)といいます。
痛みと腫れのために、大の大人が、3日間は、歩けなくなります。
はじめての痛風発作は、3~7日くらいの間続いて、うそのように、治まります。
但し、油断は禁物で、半年もたたないうちに、再発します。
何度も、何度も繰り返していくうちに、足首やヒザの関節まで広がり、腫れるようになります。そして、痛みの発作が起きる間隔も、どんどんと短くなります。
痛みが治まったからといって、ほうって置くと、静かに、腎臓などの内臓が破壊されて、腎不全となり、最後には、人工腎透析が必要になります。
これを痛風腎(つうふうじん)といいます。
②尿路結石とは。
尿路結石(にょうろけっせき)は、男性のほうが女性の2倍も発症しやすく、40歳代を筆頭に、30歳代にも多い病気ですね。
尿路結石は、痛風と同様に、食生活の欧米化とともに、右肩上がりに増加しており、また、痛風患者さんの30%に、尿路結石がみられます。
男性に多い理由のひとつとしては、男性ホルモンが、結石の成分となりやすいシュウ酸を増やすのに対して、女性ホルモンは、結石を出来にくくするクエン酸を増やす働きがあるからだと考えられています。
尿路結石は、再発しやすく、5年以内に、40%の人が再発します。
生活そのものから、見直していかないと、繰り返し結石が出来ることになります。
③痛風と尿路結石の原因とは。
痛風と尿路結石の原因のひとつは、共に尿酸値の上昇です。
1.痛風の原因とは。
何らかの原因(肥満・高中性脂肪・高コレステロール・高血圧・糖尿病・遺伝など)で、血液中の尿酸値が上昇して、飽和濃度を超えると、身体の中に蓄積していきます。
血液中に、溶けなくなった尿酸は、ナトリウムと塩をつくり、結晶になります。
痛風発作は、この結晶が親指に溜まり、この尿酸塩(結晶)に対して、身体の防御機構の白血球が、異物と認識して、攻撃をしかけて、炎症が発生することによって起こります。
2.尿路結石の原因とは。
腎臓内や、尿管・膀胱・尿道などで、尿中の尿酸結晶を核にして、他の物質が集まって、尿路結石が形づくられます。
痛風患者に尿路結石ができる確率は、そうでない人の数百倍にもなります。
尿路結石の成分は、リン酸カルシウム・シュウ酸カルシウム・尿酸塩などで、身体の中のカルシウムの代謝がうまくいかず、カルシウムの尿中の排泄量が多い場合は、カルシウム結石が、尿酸の排泄が多ければ、尿酸結石ができます。
④漢方などとの関係
漢方では、古来より、尿路結石のことを、石淋(せきりん)・砂淋(さりん)と呼んで、於血(おけつ)と水滞が原因だとしています。
痛風は、於血と痰湿(たんしつ)と血熱(けつねつ)が主な原因です。
発生する場所は、違えど、原因は、高尿酸症であり、同じようなものなので、痛風と尿路結石の漢方薬療法の基本は、似ています。
於血を取り去り、水滞や痰湿を除けば、痛風も尿路結石もおだやかに改善して、治っていきます。
太古より、体内の結石を溶かし排石させる作用のある薬草として、金銭草(きんせんそう)や、結石が出来るのを抑えて結石を溶かす作用のある裏白樫(ウラジロガシ)が、称揚されております。
髙木漢方では、これらの薬草(金銭草とウラジロガシ)が配合されたお茶を、「しょうせきちゃ」と呼称して、販売しております。
この石を消すお茶ともいえる金銭草とウラジロガシの当店のお茶は、体内の尿酸値も、下げてくれるので、尿路結石と痛風発作の予防にも役立ちます。
今現在、痛風発作の痛みに、襲われているときは、病院では、コルヒチンを使用します。
しかし、痛風が慢性化したことにより、コルヒチンを飲んでも、なかなか効果が現われないときもございます。
コルヒチンがまれにお身体に合わないこともございます。